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スーツ・ジャケット生地の勉強のため、愛知県・一宮市へ出張!!~機場編~

こんにちは、ZERBINO<ゼルヴィーノ>の平泉です!

梅雨の中休みが続き、いよいよ梅雨本番を迎えようとしているこの頃ですね。
でも晴れが続いたせいか、アジサイもどこか元気がないような気がして、
少しでもいいから雨降らないかなと思いますね。

さて先日新宿店の寺岡と一緒に愛知県・一宮市へ出張に行ってきました!
なぜ一宮かというと。。。
愛知県・一宮市は
オーダースーツ生地を織る機場(はたば)
その生地を補修(フィニッシュ)をする整理工場
あるということなので、新宿店店長の寺岡と二人、行ってきました!
今回はまず機場のご紹介をします。

今回お邪魔した機場は一宮市にある機場のうちのひとつです。
「がちゃん、がちゃん」と大きな声で話さないと聞こえないぐらいの音が印象的でした。
zerbino

織り機には大きく2つありまして、「低速織機」と「高速織機」があります。
そこでは機織り機を「高速織機」というものを使っており1分に200回織り、
一日で2反は織れるそうです。
*1反は約50mで、16~17着オーダースーツを作れる長さになります
1分に200回ということでカメラで収められる早さではありませんでした・・・
低速織機は3日で2反と高速織機に比べ時間がかかります。
でも時間をかけてゆっくり織るからこそ良い生地が出来上がるので、
どちらも必要な織り機になります。
生地を 織る上で「整けい」といわれる作業が一番大切だそうです。
機織り機に金属の板状に穴があいたものが数千本あり、そこに糸を通し、
また櫛状になったものにさらに糸を通す作業でのことで、
1つの柄を作るのに2日はかかるそうです。
機械ではできないところなのでとても時間がかかるそうです。
ところで、オーダースーツ生地の中でどんな柄が一番難しいと思いますか?
グレンチェックとか、千鳥格子(ハウンドトゥース)とか複雑そうですよね。
実は・・・ストライプだそうです!意外ですよね~。
ひとつずれるだけで柄も大きく変わったりするそうで、
工場の方いわく、一番神経を使うそうです。
何千本の糸を通して通してという作業ですからね。
ん~目が痛くなりそう!

zerbino
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日本の機場は機織り機をしっかりメンテナンスをし、大切に使っているそうで、
物を大切に扱うというのも物づくりの中では大切なことなのかもしれないですね。
生地を糸から紡ぎ、糸から生地になり、その生地を整えて、私たちの手元に届くような
個性的なオーダースーツ地にかわるとなるといろいろな人の思いがこもって
出来上がってくるのだなと感動しました!
また生地を織るときはその時の湿気や温度、
機械の調子などが大きく影響するそうで、
全く同じものが作りにくいとお話していました。
同じものを2度作れないけど、挑戦する気持ちが
物づくり精神を駆り立てるんでしょうね。
そんな職人さんたちの気持ちを肌に感じました。

そういった物づくりの心が詰まったオーダースーツ生地を扱えるのは幸せでもあり、
もっとお客様に伝えないといけないなと気が引き締まりました!
その気持ちをスーツ・ジャケット・パンツのご注文の際に
「オーダーをしていく楽しさ」という形でお伝えできればと思います!!!
物づくりは奥深い!! と感銘した訪問でした。

次回は整理工場編!