【ZERBINO ~ゼルビーノ~ 銀座店 小椋 Blog】
ZERBINO Blog をご覧の皆さま、こんにちは。
銀座店の小椋です。
先日お取引先の方(ビスポークも行っている職人さん)とお話をする機会がございまして、
好きな生地はなにかという話題で盛り上がりました。
この業界に属する者であれば、基本盛り上がる話題です。
好きな生地を聞くと、ほんの少しだけですがその方を知れた気になります。(生地のMBTI的な)
そのお取引先の方がテーラー目線で、
一番といっていいほど仕立て映えするといった生地がこちら。
Fabric:Harrisons -OYSTER-
Order Suit
Custom Line:¥113,300 in tax
Luxury Line:¥202,400 in tax
品質:W 100%
品番:47-4407 375g/m
1863年に創業した長い歴史を持つハリソンズのOYSTER。
OYSTERは400g近い目付で、
しっかりとした打ち込みや厚さが特徴的です。
もちろん「重ければ重いほどいい」なんてことはないのですが、
立体的な仕上がりを期待したいのであればある程度の重さとハリコシは必須となります。
こういった服地は仕立て映えするので、職人さん方もよりやりがいを感じられるそうですよ。
全体的に深いネイビーに2cm満たないピッチで走る白のストライプは、
なんとも人に信頼を与えるお色柄だと私は思います。
主張しすぎない光沢も相まって、これをまとえばさながら英国紳士かと。
また前述の通り、しっかりとした打ち込みはラペルの返りや身頃のドレープ、スラックスの落ち感などを全て美しく表現してくれます。
まだ自身のスーツをOYSTERで仕立てたことはないのですが、
想像を働かせると全体的に角ばった表情となりそうです。
(ショルダーラインやラペル、スラックスでいえばクリース線など。)
私はドレスウェアではこの角ばりが肝となる気がしておりまして、
ここにどうやって「ハズシ」を上手く加えるかが自分らしさに繋がる気がします。
(この生地ならストチもいいけど、
パンチドキャップトゥの方が上手いことハズせているような。)
またOYSTERについて皆さまにご紹介できるような小ネタがないか探してみましたが…
英国服地メーカーは昔から吸収・合併・廃業する会社の買収など
とにかく入り乱れているのが事実でして…有益な情報は見つからず。
分業制ですのでしょうがないのかもしれません。
(逆にイタリアメーカーは一貫生産が多いです。)
最後にはなりますが、
「OYSTER」というネーミングセンスもばっちりですね。
きっと牡蠣ではない方の意味でしょうし。
仕立て映えに期待ができる間違いない名盤だと思います。
ぜひ皆さまご検討ください。
以上、ZERBINO銀座店の小椋でした。







