【ZERBINO銀座店Blog】
みなさまこんにちは。
ZERBINO銀座店の田上です。
本日ご紹介する生地はこちらです。
児玉毛織 こだまけおり
CRYSTAL MOHAIR クリスタル・モヘア
WOOL 85% MOHAIR 15%
生地品番 TS7261
Custom Line ¥58,300 in tax
Luxury Line ¥125,400 in tax
児玉毛織、正式には兒玉毛織の表記になるようですが
見慣れた児玉毛織でいかせていただきます。
日本国内の毛織物産地として『尾州』がよく知られていると思います。
そのなかでも一宮市が有名なのですが、勿論その周辺の市町村も
古くからの毛織物産地として存在しています。
児玉毛織はそのなかの津島市にあるメーカーです。
100年以上の歴史を持ち、私が生地の業界に入るずっと前から
礼服用の生地といえば児玉毛織というくらいの老舗メーカーです。
現在でも高級フォーマル素材のトップメーカーとして知られていますよ。
実は、毛織物産地としての津島市ですが、昔から反染めが得意な産地です。
反染めとは、染めていない糸を使って織られた反物(生機 きばた)を
染める染色方法です。
ですので、基本的に無地専用の染め方となります。
フォーマル用のブラック無地や企業のユニフォームや学生服に使われる
生地は反染めがほとんどです。
反染めのメリットとしては、染色ロットが比較的少なくすむので
生機(織ったままで仕上げ加工もされていないスッピンの状態)で
在庫にしておいて、注文が入ってから必要な量を指定の色に染める
ことが出来ることです。
デメリットとしては、ロットによる色ブレがある(同ロットでも若干の
色ブレが発生する場合があります)ことと、
染色堅牢度がトップ染めや糸染めよりも若干劣ることでしょうか。
ただし、服になってからの実用面での影響は現在ではほぼありませんので
ご心配なく。
今回の生地ですが、モヘアが15%ブレンドされたミディアムグレイの無地です。
霜降りのグレイですので反染めではなくトップ染めとなります。
タテ2/60 × ヨコ1/30 くらいの糸で2/1の綾で織られたウエイト250~260gの
オールシーズン使える品質です。
モヘアがブレンドされているのでハリがありシワにもなりにくいでしょう。
国内有数の老舗毛織物メーカーならではの定番的な素材です。
安定感も抜群です!
是非一度、実際にお手に取ってみてはいかがでしょうか。
ZERBINO銀座店 田上
関連記事
『落とし込み? 相撲の技?』