【ZERBINO-ゼルビーノ- 虎ノ門 Blog 大西千波】
皆様こんにちは!
ZERBINO虎ノ門店の大西です。
2月に入り、冬の寒さもいよいよ円熟味を増してきましたね。 重厚なアウターが単なる防寒着ではなく、街を歩く自分の「顔」になる季節。
本日は、虎ノ門店のストックの中でもひときわ異彩を放っていた、「一点物」の極上コート生地でお仕立てした一着をご紹介します。
Fabric:Carlo Barbera
Order Coat:¥143,000 in tax
比翼仕立:+¥4,400 in tax
品質:W50% , Angora50%
品番:23AW-265 ※こちらは1点物になります。
今回ご紹介するのは、イタリア・ビエラの魂とも言える名門、Carlo Barbera(カルロ・バルベラ)のアンゴラ混コート生地で仕立てたシングルチェスターコートです。
バルベラといえば、地下倉庫で糸を寝かせて熟成させる「天然のエアコン」エピソードが有名ですが、今回の一点物もまた、その手間暇が凝縮されたような素晴らしい質感でした。
まさに唯一無二のコートです。
ここで少し、洋服好きなら知っておきたい「アンゴラ」の豆知識を。
実は「アンゴラ」と一口に言っても、「ヤギ」と「ウサギ」で全く別物になるのをご存知でしょうか?
ヤギは 夏の定番素材「モヘア」になり、ウサギは 今回使用されているのがこちらです。
このアンゴラウサギ、元々はトルコのアンカラ地方原産ですが、イギリスやフランスで家畜用に改良された歴史があります。
最大の特徴は、約15cmにも及ぶ長い毛足。
非常に軽く、保温性はウールの数倍とも言われるほど。そして何より、その肌触りです。
実は私も、アンゴラウサギ100%のコートを愛用していますが、カシミヤのような滑らかなタッチと独特の光沢感があり、本当に重宝しています。
今回の一着も、バルベラらしい繊細な仕上げによって、その魅力が最大限に引き出されています。
この主役級の生地を活かすため、デザインはあえて装飾を削ぎ落としたシングルチェスターコートに。
アンゴラ混の生地は、その柔らかさゆえに仕立てには高い技術を要しますが、ZERBINOの構築的な仕立てによって、都会的でシャープな印象をキープしつつ、素材の「温かみ」を同居させることができました。
アンゴラ混ならではの柔らかさが、仕立ての良さを強調します。
一点物の生地との出会いは、まさに一期一会。 このバルベラのアンゴラコートは、袖を通すたびにその軽さと温もりに感動していただけるはずです。
一生物の相棒として、この冬、そしてこれからの冬を共に歩んでいただけることを願っております。
虎ノ門店には、まだ表に出ていない「掘り出し物」が眠っているかもしれません。 ぜひ、あなただけの「一点物」を探しに遊びにいらしてください。
皆様のご来店を、心よりお待ちしております。
最後に、極上のコートを手に入れた後、最も大切なのは「その後」の付き合い方です。
特にアンゴラやカシミヤといった繊細な起毛素材は、少しの手間で寿命も美しさも劇的に変わります。
大西が日々実践している、「愛着を形にするブラッシング術」をまとめました。
アートブラシ ¥5,500税込
なぜブラシイングが必要なのか…
「汚れを落とす」のはもちろんですが、それ以上に重要なのが繊維の絡まりを解き、空気を通すことです。
起毛素材は着用中の摩擦で毛同士が絡まり、それが放置されると「毛玉(ピリング)」の原因になります。
ブラッシングは、いわばコートにとっての「洗顔」であり「ヘアセット」なのです。
カシミヤやアンゴラのようなデリケートな素材には、柔らかい馬毛のブラシを選んでください。
様々な種類のブラシがございますが、豚毛は少し硬すぎて、繊細な毛を傷めてしまう可能性があります。
せっかくの高級素材ですから、ブラシも投資価値のある良いもの(天然毛)を選びましょう。
ZERBINOで取り扱いのあるアートブラシは白馬の尾を使用している最高級品です。
ただ闇雲にこすれば良いわけではありません。プロの基本は2段構えです。
①ホコリを掻き出す(下から上へ)
まずは毛並みに逆らって、下から上へ優しくブラシを動かします。繊維の奥に入り込んだホコリや花粉を浮かせ、掻き出すイメージです。
②毛並みを整える(上から下へ)
最後に、毛並みに沿って上から下へ、優しくなでるようにブラシをかけます。これでキューティクルが整い、あの独特の美しい光沢が復活します。
摩擦が起きやすい以下のポイントは、毛玉予備軍が潜んでいます。
脇の下・内袖は腕を振る際によく擦れる場所です。
腰回りはカバンが当たる場所や、座った時に擦れる場所。
襟元・マフラー周りは皮脂汚れがつきやすく、毛が固まりやすいポイントです。
この3か所は特に念入りに行ってください。
どんなに丁寧にブラッシングしても、毎日着れば生地は疲弊します。 「1日着たら、3日以上休ませる」 これが鉄則です。
ハンガーにかけてブラッシングをし、風通しの良い場所で湿気を飛ばしてあげる。
この「休息」こそが、アンゴラコートを10年、20年と輝かせる最大の秘訣です。
スーツもそうですが、長持ちさせる秘訣はとにかく休ませることにあります。
ケア方法については下記ブログで佐藤も記していますので、合わせてご確認ください。
“貴方のスーツクリーニングに出していませんか?” スーツを長持ちさせるケアと保管のコツ
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今以上に希少なものになっていくでしょう
ZEBRINO虎ノ門 大西











