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イタリア洋行記②

【ZERBINO銀座店 石井ブログ】

 

ZERBINO銀座店の石井です。

石井と下地の洋行日記は第二回目。

(一回目はこちら)

 

 

今回はヴィエラにいき、カノニコとトレーニョの工場見学に行きます。

 

 

空港隣接のホテルに泊まり、まずは朝食。クロワッサンとチーズと生ハムとサラミと…まさにイタリアらしいメニューを、イタリアの空気感と共に食しました。基本的に全てしょっぱいので、何もかも美味しく感じました。(しょっぱいの好きなので…)

特にチーズが格別に美味しく、お土産に買って帰ろうと話すと、確か乳製品と肉は日本に持ち込めないはず…と言われ、たいへんがっかりしました。

 

 

 

(ホテルの朝食。おいしかったな…)

 

 

確かに初日から暫くは感動していたのですが、流石にチーズがあらゆる食に含まれているので飽きてしまい…。

このブログの下書きは帰りの飛行機の中で書いているのですが、機内食のチーズもやっとの思いで食べました。今はなっとう卵かけご飯が凄く食べたいです。

 

 

さて話を戻してカノニコへ。(この辺の思ったことをつらつら書いてしまうとすぐに大変な文字量になってしまいますね。)

 

 

(ヴィエラの風景です。家々のデザインがクラシックなものばかり。)

 

 

 

マルペンサからヴィエラへは約1時間ほど。下地といちいち「すげぇすげえ」と言いながら風景の写真を撮っていました。

途中とんでもない積載の仕方で走っていた中型トラックがあり、それを見たタクシーの運転手は「Italian style」と言っていました。

 

 

ヴィエラは生地の産地で、日本でいう尾州みたいな感じです。山頂から麓に向かって流れる綺麗な川を挟みながら各社点在しています。どうやら上に行くほど水が綺麗なのを使うので、格が高い…みたいな風潮があるらしく、1番上の方はゼニアがあります。まぁ昔は確かにそうだったのかもしれませんが、今はどこのメーカも水を綺麗な状態にして戻していますので、水質に関しては変わらないとのことです。

 

 

 

 

 

さてカノニコへ到着。カノニコは歴史のある外観がありながらも、設備投資を積極的に行い、日々改善しています。

 

 

 

 

 

カノニコのZERBINO(足ふきマット)

ZERBINOはイタリア語で足ふきマットという意味です。スラング的な使い方で「伊達男」という意味があるとのことですが、本場イタリア人たちに聞いてみたところ、マットという意味しかないよ。スラングでそういった意味もない!と言い切られました。

グーグルで調べると確かに伊達男と出てくるのですが、イタリア人にそういわれてしまうと何とも…。笑

真相は闇の中。

 

 

ここの中庭は、日本の庭園をもとに作成したようです。記念に下地と。

今回、カノニコ訪問にあたり21μシリーズのボーソレイユソラーロを着用しています。カノニコに行くことが決まってから作成しましたが、本当にいい生地で、超・お気に入りになりました。

(ボーソレイユのブログはこちら)

工場の人たちに「いいの来てるじゃーん。」的なことを言われました。

 

 

 

そして工場見学。

色々工程を踏みつつ解説もいただいたのですが、やや専門的すぎるのと、文章量が大変な量になるのでさらりと紹介します。

後にいくトレーニョもそうですが、かなりオートメーション化されており、工場内はクリーンで人が少ないです。

 

 

 

織り上がった反物を保管する倉庫は圧巻の一言。インダストリアルな美しさすら感じます。

これもすべてオート化されており、自動で機械が取り出します。全てはバーコードで管理しており、何がどこにあって、何の工程かすぐわかるとのことです。(イタリア訛りでバーコードのことをバルコーと言っていたので、はじめは何のことだかはわかりませんでした。)

 

 

 

 

染色工程も多くあります。糸段階で染めるのか反物で染めるのか…(反染めはピースダイと呼んでいました。)この辺は企業秘密とのことで写真がNGでした。ちなみに生地の染色や柄の決定も基本的に全てコンピュータで行います。

 

 

 

 

ここは生地を実際に織るところです。

カノニコは全て高速ジェット織機。尾州で見たションヘルとは違い、とんでもない速度で織り上がっていきます。

台数もかなりあるので耳栓をしながら作業をしています。作業する人にとってのこの騒音を少しでも遮断するために、そして埃などの混入を防ぐために、二代めの社長がこのカバーリングの機械を特注で導入したそうです。

 

織り上がったものは生地を洗い、皆様に馴染みのあるつるんとした状態にしたり、フランネルの加工をしたり等の整理工程に入ります。生地は織り上がった状態ではモケモケバサバサとしており、あまり気持ちよく着れたものではありません。しっかりと整える必要があります。

 

尾州は生地の織り屋と整理屋、糸屋は全て違う会社で行いますが(確かイギリスもそうだったはず)、

イタリアは基本的に一貫紡といわれる、全て自社で行うのが主流です。

 

それぞれメリットがあるとは思いますが一貫紡は自社の意図するイメージがそのまま表現できるのが利点でしょう。

私達も新しく型紙を作る際など工場と打ち合わせを重ねますが、企業を挟んだイメージの共有というのは何とも難しいところです。

 

 

次はこちら。

染色をする事で水は汚染されていきますが、そのまま川に流す事はしません。

各社大掛かりな浄水施設を構えています。

 

 

 

(これが…)

 

 

(これに!)

 

 

 

昨今のサスティナブルが叫ばれるもっと前から、イタリアのメーカーはしっかりとこれを行っています。

トレーニョは元の水より綺麗になっていて、飲んでも全く問題ないと言っていました。カノニコもそこまでの説明はありませんでしたが、施設的にはカノニコはの方が巨大ですし、恐らく同様の水質でしょう。

殆どの従業員は近所に住んでいますので、自分達の住む場所を汚さないというのも大事な理由との事です。

 

 

 

 

カノニコの見どころはなんと言ってもアーカイブ室。その入り口はスモークガラスになっていましたが、スイッチを押すとクリアに。「スパイ映画みたい…」と、石井は思いました。

 

 

 

 

 

クラシックな内装とバーカウンター。ジャパニーズウイスキーも並んでいます。

 

 

 

 

 

このアーカイブ室は新しい商品の開発や別注品のインスピレーションとして非常に重要な役割を持ちます。

カノニコでは保存していなかったものも、各国のテーラーに散らばっており、そこから買い戻しているそう。

 

 

 

 

そして昼食。余裕で昼(しかも仕事中)にワインを飲む風潮に少し戸惑いながらも、ゆっくりと美味しいご飯をいただきました。イタリアの昼食は長いですね。

この画像は、名前を失念しましたが、ヴィエラ地域発祥の食べ物らしいです。ツナをパスタの餃子みたいに包み、そこにチーズをかけたものです。非常に美味しかったです。

 

 

 

次はトレーニョへ。カノニコからは車で20分程離れた場所に位置しています。途中タクシードライバーが道を間違え、到着が遅くなりました。

 

 

 

 

トレーニョもメーカーとしてかなり歴史は古く、元の建物は歴史を感じる風合いでしたが、都度改築をしているそうです。

我々が来るからか、日本の国旗を掲げてくださいました。「みて!」と言った感じで見せてくれたので、とても嬉しくなりました。

 

 

 

 

 

 

トレーニョでは、まず今のトレーニョが大事にしている事についてプレゼンを受けてから工場見学に行きました。

カノニコもそうですが、常に新しい事に挑戦することを大事にしています。

5.6年ほど前辺りからトレーニョでは3Dウールというシリーズがメイン(というかすべて?)になりました。

先ほどの国旗の画像にも、3Dウールのロゴがありますね。

 

 

 

(こんなに伸びるよ!)

 

3Dウールのシリーズは、数パーセントpu(ポリウレタン)が混紡されてます。

昔のpuは繊維の中で切れてしまい、伸びた後、生地がたわむことが多くありました。(波打つような感じです)

昨今は技術向上によってかなり良くなっているに加えて、トレーニョ独自の技術によって、3Dウールは殆ど波打つことはありません。

体感では全く波打たないので100パーセントかと思いきや、厳密には96パーセント。

 

 

とはいえ着用に問題は生じません。これでゲージ服を作っても問題ないとのこと。

ゲージ服とはフィッティング時に使われる服。あまり伸びてきてしまうとサイズを見るものとして機能しなくなります。

また、キックバックが優れており、結果的に防皺の機能が付加されております。

翌日の展示会場にてストレッチ性に優れているものを触らせてもらったのですが、やはり波打つものも少なくなく、トレーニョのは特別だったのか…。と思いました。

 

 

(これは最新の機械です。生地は通常経糸を無数の糸から通す作業があるのですが、これは経糸を通しながら横糸を織り上げられるので、格段に速いそうです。一反や着分など、短い長さを折るのに適しているそう)

 

 

前からもありましたが、最近は大手のメゾンブランドや、ラグジュアリーなブランドからの発注が入るそうです。

また、高級生地商社からの発注も多いようで、実際に織り上げているところを見ました。

(マナー的に、どこかは申し上げられませんが)

 

 

(右側にいる方が、トレーニョの社長さんです)

 

 

展示会でもそうですがイタリアのメーカーは新しいことをどんどん進めようとしています。

どの業界も進化し続けなくてはなりません。

トレーニョは日々その点を大事にしています。

だからこそラグジュアリーなブランドの信頼も厚いのでしょう。

 

 

 

 

トレーニョの浄水場です。

先にも述べましたが元の水よりきれいな状態になっており、飲み水として問題のないくらいまで浄化されているそうです。

 

また、トレーニョが大事にしているのがサステナビリティ。

この水の施設もそうですが、ウールを調達する過程をすべて公開しております。

使用されているウールも、羊にやさしい方法で採取されたものだという証があるものを使用しています。

 

 

これらはカノニコもしっかりと行っておりました。

恐らくこの二社だけでなく、殆どのメーカーが何かしらサステナブルな取り組みをしていると思われます。

(翌日のミラノウニカでも、アピールしているメーカーが多くありました。)

この辺規制の厳しいユーロ圏というのも理由としてあると思いますが、一番は社会としての責任感もあるのでしょう。

いまだその点リテラシーが育っていない日本ですが、顧客たちも正当な方法で作成されたものは、気持ちよく着用できます。

 

 

 

そしてトレーニョもありますアーカイブ室。

渋ーくてかっこいい生地が沢山。

昔はブランドからの指定も少なかったようで、結構好きなように作れたそうです。なので色柄が沢山ありました。

…見ていて本当に時間がたりない。

本の虫となり、永遠と籠りたい気持ちになり増したが、時間は有限…。

カノニコのアーカイブ室ももう一度行きたいです。

 

そしてそこから作成したZERBINO別注の生地を発注して…。などと考えてしまいます。

 

 

 

 

 

 

 

次の日からはミラノへ連泊するため拠点を移し、たらふくの肉をくらい、そして腹が爆発しそうになりながら就寝。

一緒に会食をした彼らがそうなのか、それとも全体的にそうなのか、イタリア人はよく食べますね…。

 

 

 

 

 

ミラノへの道すがら、羊にも出くわしました。かわいい。

 

 

 

そんなこんなで工場見学は終了。

とても貴重な機会をいただきました。その時思ったこと聞いたこと、すべて刺激が強くて、時間が経ってもすぐに思い出せます。

同時にこのように誇りをもって生産している生地たちを、日本のお客様へお渡しできることを嬉しく思いました。

お客様にもできる限り伝えたく思います。

 

 

 

以上長くなりましたが今回はこちらで。

次回は展示会~ミラノの街散策です。

 

 

 

石井でした!

 

 

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